ピグマリオン効果

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その昔、ギリシャのキプロス島に、ピグマリオンという王がいました。
王は象牙で刻んだ美しい女神像に恋をし、像を生きた女性に変え、妻にしたいと熱烈に祈りました。愛の女神アフロディーテは、そんな王の熱心な願いを聞き入れ、その像に生命を吹き込み、王に妻を与えました。二人はその後、幸せに暮らしました。

こんなギリシャ神話に由来する「ピグマリオン効果」(注1)という心理学用語は、最近の教育業界ではすっかり定番となりました。「願うことによって叶えられる」という意味のピグマリオン効果、例えば、子育てにも同じですね。


先日『アイ・アム・サム』という映画を観ました。
知的障害を持つ父・サム(ショーン・ペン)と、幼い娘ルーシ(ダコタ・ファニング)の純粋な親子愛を描いた作品です。
サムは7歳の知能しかないパパ。二人は幸せに暮らしていましたが、7歳になるルーシーは、ある時サムの知的能力を越えてしまします。養育能力がないという判断を下されたサムは、ルーシーから引き離され、ルーシーは里親のもとへ。サムは失意に苛まれ、それでも、温かく協力的な仲間に支えられながら、愛するルーシーのために立派に親の役目を果たそうと努力をするというお話。

サムは、ルーシーに勉強を教える場面で、
「パパは嬉しいんだよ。ルーシーがこの本を読めることが、パパはとても嬉しいんだよ」
と励まします。

自信をなくして、力を落としている場面では、
「君は立派さ。そうとも、充分すぎるくらい立派だよ」と。

法廷で親権を争う場面で、親の条件について聞かれると、
「放り出さず耐えること。我慢強く子供の話を聞くこと。耐えられなくなったら聞いているフリをすること。そして、子供を愛すること。」

サムとルーシーのやり取りをみて、親子のあり方、まっすぐに愛することの大切さを、改めて感じました。
十分に褒めること、そして、子どもの素直な成長を願うことが、親の何よりの資質なのではないかと。

大人でもほめられるのは嬉しいことですね。
ましてや子どもは大好きな親からほめらて嬉しくないはずがありません。
子どものやる気を引き出すために大切なことは、まずは期待をすること、そして、ほめること!


この夏休み、子どものいい面をたくさん見つけて毎日ほめてみませんか。



(注1)
ビグマリオン効果とは、教育心理学における心理的行動の一つで、教師の期待によって学習者の成績が向上するというもの。別名、教師期待効果。1960年代にアメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって実験・提唱された報告です。その方法はある小学校で「学習能力予測テスト」と名づけた検査テスト行い(行ったようにみせかけ)、教師には今後数ヶ月の間に成績が伸びてくる学習者を割り出すための検査であると説明します。そして、実際には検査とはまったく関係なく無作為に選ばれた児童の名簿を教師に見せて、この名簿に記載されている児童が「今後数ヶ月の間に成績が伸びる子供達だ」と伝えます。その後、教師が子供達の成績が向上するという期待を込めてその児童達を教えていると、成績が確かに向上したというもの。報告論文の主旨はつまり、教師の側がある予見や期待を持つことによって、子どもたちも期待されていることを意識し、それが成績向上に結びつくというもの。「人間は期待されると成果を出す傾向がある」と主張され、その後、「ピグマリオン効果」という説として知れ渡りました。


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